『キャズム』読了

ハイテク・マーケティングの教科書ともいえる書籍です。

マーケティングの世界では定番とも言われる本書ですが、遅ればせながらようやく読了しました。

題材が題材だけに、当然のことながら製品を提供する側(ベンダー)の視点で書かれていますが、購入する側の立場で見ても色々と参考になる点があります。
特に実利主義者と呼ばれる人達は、その製品を使ってビジネス課題を解決する責任を負う立場であることが多いので、ホールプロダクトが充実していることや競合製品が存在すること(=市場が存在すること)を重視するというのも、頷けます。

自分個人の性質は「ビジョナリー」だけども、組織内の立場上「実利主義者」として振る舞わざるをえない、というジレンマを抱えた人も多いのではないでしょうか。(かくいう私もその一人ですが・・・)

ベンダーの立場として本書を読む場合、何と言っても初期市場からメインストリーム市場に攻める「キャズム越え」をいかに実現するかが興味のあるところでしょう。

個人的には、メインストリーム市場に売り込む際のフレームワークである「ポジションステートメント」(以下)がお気に入りです。
<ポジションステートメント>
①で問題を抱えている
②向けの
③の製品であり
④することができる
⑤とは違って
⑥が備わっている