『わたしは、ダニエル・ブレイク』を観てきました

わたしは、ダニエル・ブレイク ★★★★★
公式サイト:http://danielblake.jp/

わたしは、ダニエル・ブレイク

心臓の病気で仕事ができないダニエルと、別の街から身寄りのないまま流れてきたシングルマザーのケイティ。二人とも社会的な支援が必要なはずなのに、お役所からはぞんざいに扱われ十分な生活保護が得られません。

本来助けが必要なはずの二人が、互いを支え合っていくことで生きていく姿に引き込まれます。特に二人の子供を抱えているケイティをダニエルが親身になって支える様は、完全にひとつの家族といえます。

お役所の対応や国の政策が云々ということではなく、「どんなに貧しくても人間としての尊厳だけは失ってはいけない」「行動することで人生は変えられる」というメッセージがこの作品がいちばん伝えたかったことではないでしょうか。
ケイティの子供たちやダニエルの隣人である黒人青年の存在が、重くなりがちなストーリーにあって「未来」の象徴として救いとなってくれます。

(終)