『女神は二度微笑む』観てきました

女神は二度微笑む ★★★★★
公式サイト:http://megami-movie.com/

Megamihanido

インド映画でお馴染みの歌も踊りもありません。大都市コルカタの混沌とした風景やクライマックスの場面で行われる『ドゥルガー・プージャー』という祭りが唯一「インド」を感じさせますが、他にインド的要素はほとんどありません。非常によく出来たミステリー作品に仕上がっています。

冒頭は2年前に起こった地下鉄での無差別テロ事件のシーン。その後、時は現在に移り主人公である妊婦がコルカタの空港に降り立つシーンが続きます。
この妊婦と2年前のテロ事件との関係性は物語が進むにつれて徐々に見えてきますが、展開が非常にスピーディでシーンごとに何が起こったのかをすばやく把握しないと少し混乱するかも知れません。それほど全体的にスリリングで飽きさせない構成になっています。

作中は数多くの伏線とフェイクが仕込まれていて、物語後半でそれが一気につながっていきます。そして物語の核心である最大のフェイクが明るみになるラストシーンには正直度肝を抜かれます。これにはすっかり騙されました。「成程そういうことか!」と(笑)

鑑賞後は、爽快感とちょっとした悲しみが入り混じった何とも言えない複雑な気分になります。ミステリー/サスペンス映画としては、自分が今年観た中で間違いなく一番です。
公式サイトで知ったのですが、本作品はニールス・アルデン・オプレヴ監督によるハリウッド・リメイクが決定しているとのこと。これも非常に楽しみですね!
(終)