「PMI日本支部主催 中部ブランチ設立記念セミナー」にスタッフとして参加してきた

Pmij semi

告知サイト:PMI日本支部主催 中部ブランチ設立記念セミナー

超久し振りにPMI関連の投稿です。
2015年11月28日に開催された「PMI日本支部主催 中部ブランチ設立記念セミナー」にスタッフとして参加してきました。
それまでは「中部地域サービス」として名古屋地区を中心に活動していたコミュニティを母体として11月14日付で正式にPMI日本支部の「中部ブランチ」として新たに生まれ変われることになりました。このセミナーは、それを記念してPMI日本支部が主催して開催したものです。

私は、2011年から今に至るまで中部地域サービスのメンバーとして活動しており(もっとも最近は仕事の拠点を三重県に移したためほとんど参加できていませんが・・・)、その繋がりで今回スタッフとしてお手伝いすることになった、という次第です。セミナー自体は大盛況で講演内容も非常に素晴らしいものでした。これも、早くから準備に従事してくれた設立準備委員会、わざわざ名古屋までお越しいただたPMI日本支部および講師の方々、そして寒い中足を運んでくださった参加者の皆様のお陰です。

今回は会場設置準備からセミナー本番、セミナー後の交流会までの様子を簡単にご紹介します。

11月28日 11時、スタッフ集合〜セミナー準備

スタッフは同日11時に現地(名大病院 基礎研究棟1F)に集合。昼食は済ませておいてくださいとのこと。最寄り駅(JR鶴舞駅)の出口から集合場所までコンビニ類が一切無かったので、結局昼食抜きで現地に行きました。駅のキオスクが開いていなかったのが誤算だった・・・
Nagoyauniv

スタッフ全員集合してすぐにミーティングを開始。その日の役割やセミナーの進行を確認しました。ちなみに私の役割はセミナー後に行われる交流会の受付係です。
この後会場設置準備フェーズに突入となり、まずは会場となる講義室のお掃除。・・・ですが、この講義室が想定外にゴミが散らかっており掃き掃除が思わず難航します。おまけに参加者150人収容クラスの大きな講義室。与えられたほうき2本ではとても足りません。
とりあえず時間もないので、目に見える箇所・目につくゴミを重点的に片付けるべくスコープを縮小して、どうにか時間内に掃き掃除をやりきることができました。

次に受付机の設置。交流会参加者にはそれと分かるようにストラップを渡すことになっており、その準備をします。また受講票を忘れた人に手書きの受講票を書いてもらうのもお仕事のひとつなので、これらがスムーズに回るようあらかじめ受付机の上を整理しておきます。今回は当日に交流会参加の希望があっても一切NGというルールなので、現金を扱うことはありません。その点では比較的気楽に構えられました。
Uketsuke

13時〜13時半 受付開始

13:00から受付開始。セミナー開始が13:30ですから、30分の間に「交流会参加者約20名+受講票忘れた人」を受け付けることになります。短時間で集中して人が入ってくるため、これが結構忙しい。しかも「受講票忘れ」というイレギュラー対応もあります。
今回は名大病院勤務の女性2名にも手伝っていただいたこともあり、どうにか無事役割をこなすことができました。

セッション#1:未来に向けての医療ITのあり方

名古屋大学医学部附属病院 メディカルITセンター長である白鳥義宗先生の講演。
同氏が過去に推進された岐阜大学でのIT化の事例紹介をもとに、日本の医療における課題とこれからの医療とITに必要な要素について熱いお話を聞かせていただきました。
患者さん固有の状態に応じた治療をITを使って実現する話や、病院側(特に医者)の賛同を得るために愚直に正攻法でコミュニケーションを取っていくという話など非常に興味深いトピックスが盛りだくさんでしたが、最後に「技術者が医療を作る時代」と題したメッセージが凄く心に刺さるものがあったので、紹介します。

  • ポリシーを持て!迎合するな!
  • ユーザーが真に求めているものは何か?を考えてニーズを作り出す「未来価値創造」を!
  • 「必要は発明の母」難しい領域にこそチャレンジをして欲しい。
  • 目先の利潤のみを考えず、社会的責務を自覚し、責任ある行動を!

交流会の場で白鳥先生とお話する機会があったのですが、最初の「ポリシーを持て!」については、先生自らITベンダーに乗り込んで「おたくのポリシーとは何なのか?それを教えて欲しい。そうでないと一緒に仕事することはできない。」とまで詰め寄ったというエピソードを聞かせていただきました。これには、ユーザー企業のIT部門で仕事している私にとっても目から鱗が出るような思いでした。そこまで徹底して「同じポリシーのもとでプロジェクト推進」を貫かないと、プロジェクトは成功しないということです。

セッション#2:まちを開く ~桑名市が進める「地方創生」と「公民連携」について~

三重県桑名市の伊藤市長が講演される予定でしたが、急な公務のため、同市の市長公室ブランド推進課の主幹である川地氏が代理で講演することになりました。
実は桑名市の事例については7月のPMI日本フォーラムで伊藤市長の講演を拝聴して以来、今回で2回めです。今回の川地氏の講演で特に印象に残ったのは、住みよさランキングが全国20位であるにも関わらず、魅力度・認知度・観光意欲度といった指標が概ね全国中位にとどまっているという事実から、「地域イメージの向上と魅力の発信力強化」を課題として捉えている点です。
もともと桑名市は交通の便が良く大都市(名古屋)にも近いことから、利便性という点で優れており、それが「住みよさ20位」というランキングに表れていました。これに加えて「都市ブランドの構築・発信」という課題を設定して取り組んでいる、ということです。人口減少・地方消滅というのは、どの自治体でも共通したテーマだと思いますが桑名市のように課題をしっかりと受け止めてリーダー(市長)の旗振りのもと官民一体となって取り組んでいる姿を見ると、非常に勇気づけられるものがあります。

私も現在は三重県に拠点を移して仕事をしているので、同じ三重県として桑名市の取り組みは今後も是非応援していきたいと思います。

セッション#3:国産旅客機MRJを世界の空へ!

三菱航空機株式会社の岩佐一志氏の講演です。
桑名市と同じく、MRJの事例も7月のPMI日本フォーラムで拝聴しており、やはりこれで2回目です。とは言っても今回は初飛行が成功した後とうことで、7月のときとはまた別の思いでお話を聞かせていただきました。
MRJ初飛行成功の意義については今更語ることもありませんね。講演の中で以下の動画を観せてもらいましたが、思わずウルッとなること間違いなしです。
Mitsubishi MRJ First Flight

2回目の拝聴ではありますが、講演の中で私が特に感銘を受けたのは以下の3点。

1.顧客と競合の分析

いわゆる3C分析(Customer,Company,Competitor)のうち、顧客(Customer)と競合(Competitor)に関する分析について非常に分かりやすく解説されています。
まず顧客(Customer)ですが、MRJにとっては「乗客」と「エアライン」の2つを顧客として捉えているのが分かります。
乗客に対しては「快適な客室空間」を、エアラインに対しては「低燃費・低コスト」を価値として提供することで競合との差別化を図ろうとしています。
次に、その競合(Competitor)です。
MRJが戦う市場はいわゆる「リージョナル・ジェット」です。この市場における競合としては、ブラジル(エンブラエル)・ロシア(スホイ)・中国(COMAC)・カナダ(ボンバルディア)ですが、これについても綿密に分析にもとづき戦略が立案されています。ロシア・中国については安全性や利便性の面で難があり最初から競争相手にはなり得ないということで問題になりません。カナダのボンバルディアは現在経営難に陥っており、今後新たな航空機を開発する体力が無くいずれ市場から撤退するだろうと読んでおります。となると、実質的な競争相手はブラジルのエンブラエルということになります。このような競合分析を行うことで戦う相手を絞り込み、そこに確実に勝てる商品を作れば良いのです。
これは航空機に限った話ではないですね。非常に勉強になります。

2.市場の成長性

前述のとおり、MRJの狙う市場は「リージョナル・ジェット」です。大型の「ワイド・ボディ」および中型の「ナロー・ボディ」は、事実上ボーイング社とエアバス社の寡占状態になっており、ここでの勝ち目は無いと判断したワケです。
商用ジェット旅客機市場全体は、今後伸びていくことは間違いないそうです。その中でも日本のメーカーが確実に勝てる見込みのある「リージョナル・ジェット」を主戦場として設定したということです。

3.技術発展の波及効果

ジェット旅客機というのはものすごい数の部品から構成されます。もちろんMRJも例外ではなく、その数100万点。航空機の完成品メーカーが日本国内に誕生するということは、航空機を支える最先端の技術の発展にも寄与するということなのです。複合材、燃料電池、宇宙航空、空気洗浄 etc
日本の技術力発展という意味でも、MRJへの期待はとてつもなく大きいのです。

交流会

Koryukai

素晴らしい3講演も無事終了し、大盛況のもと記念セミナーは閉会。この後は、徒歩5分程にある「浩養園」に場所を移して交流会が行われました。
講師の方や、PMI日本支部幹部の方、そして地域サービス時代を支えてきた仲間達との歓談で大いに盛り上がりました。昼食を抜いてただけに(胃的な)喜びもひとしお・・・w

今後は「ブランチ」ということで注目度も格段にアップします。それだけにプロジェクトマネジメントに従事する方々に対して、これまで以上に価値のあるコンテンツを提供しなければならない、というプレッシャーもあります。
私自身は地理的な制約のためなかなか参加できませんが、今後も可能な限り中部ブランチの活動に協力していこうと誓った一日でした。
(終)