「人事」とは、社員を採用したり評価・査定するためだけの機能と思っている人は必読です。
特に部下の目標管理を任される立場の方は、いかに今までの目標設定のやり方が会社や部門の業績向上とかけ離れていたのかを思い知らされるかも知れません。
本来「人事」とは企業の事業目標を達成するための手段であるはずですが、実際は多くの企業で「人事制度の策定/運営」という名の目的と化してしまっているのが現実ではないでしょうか。
その最たるものが、画一的な「等級」であったり等級ごとの「職務基準書」です。
その最たるものが、画一的な「等級」であったり等級ごとの「職務基準書」です。
多くの企業で当たり前に行われている「目標設定面談」も、この職務基準書に応じて個人の年度ごとの目標を立てさせて、その達成具合を上司がフォローする、といったやり方がほとんどだと思います。
しかし、ここで立てた個人目標やその目安となる職務基準書が、その部門に課せられた年度事業目標を達成するための施策になっているかというと、多くの場合は疑問を感じざるを得ないのが実態ではないでしょうか。
自分の所属する組織は果たしてどうなのか?本書はそんな気付きを与えてくれるきっかけになります。
自分も、職務上メンバーの目標設定面談を行うことがあるのですが、会社が定めた画一的な職務基準書にとらわれることなく、本来あるべき「業績を上げるためのミッション・役割分担」の認識合わせの場として活用していきたいと感じました。