『ラサへの歩き方 祈りの2400km』を観てきました

ラサへの歩き方 祈りの2400km ★★★★★
公式サイト:http://www.moviola.jp/lhasa/

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凄い映像を観てしまったなあ、というのが率直な感想。
まずはチベットのある小さな村の日常をドキュメンタリータッチで淡々と描くところから物語はスタートします。ある日、ふとしたことから聖地ラサへ10数名で巡礼の旅に出ることになるのですが、驚くべきは「五体投地(ごたいとうち)」で2400kmもの距離を進むということ。

五体投地とは、両手・両膝・額(五体)を地面に投げ伏して祈る、仏教でもっとも丁寧な礼拝の方法だそうです。7~8m歩きながら合掌して、両手・両膝・額を地面に投げ出してうつ伏せる。これをひたすら繰り返すのです。
当然普通に歩くよりもはるかに時間はかかるし、膝も額もあざだらけになります。厳しい自然の中思わぬアクシデントにも見舞われます。それでも、来る日も来る日も五体投地→宿営→お祈りの繰り返し。まさに頭が下がる思いで観ていました。

見所はチベットの美しい自然と、道中で出会った人々との心温まる交流。作中で誰かが言った「他者のために祈る」という言葉がピッタリ当てはまる作品です。

(終)