「価値」を提供するということ

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先日、社内で外部の講師を招いたセミナーが行われました。
テーマは『聞き手を納得させるプレゼンテーションスキル』、講師はスプリングプランニング代表の清水憲彦氏です。
「プレゼンテーションスキル」と銘打ってはいますが、その前段となる「価値」に関するお話が非常に共感が持てましたので、そこに焦点を当ててご紹介したいと思います。
プロフェッショナルの仕事とは?
まず、プロフェッショナルとアマチュアの違いは何でしょうか?
目に見える違いとしては、単に報酬を得る/得ないが真っ先にあげられるでしょう。それもひとつの答えだと思います。
もっと本質的なところを考えると、報酬を貰っている以上はお客様のために仕事をすることがプロフェッショナルのプロフェッショナルたる所以だと思います。これに対して、アマチュアは「自分のために仕事をする」点が大きな違いと言えます。
「価値」について考える上で、この「お客様」が非常に大きなウェートを占めます。
モノの「価値」は誰が決める?
それでは、モノの「価値」は誰が決めるのでしょうか?
モノづくりに関わる側の人間から見ると、ある製品の価値(価格)は、それを作るのにかかった原価に一定の利益を加えて決まるものと考えます。つまり、その「モノ」や「サービス」に固有の価値を設定するということです。私が従事する情報システムの受託開発ビジネスなどは、その最たる例ですね…(;^ω^)
しかし、いくらお金をかけて高機能なモノやサービスを作ったところで、それを利用する「お客様」が価値を感じなければ、その対価である報酬を払っていただくことはできません。お客様の求める価値が多様化している近年では尚更その傾向が強くなってきています。
ここで、講師の清水氏から非常に分かりやすい例を2つほどあげていただきました。

  1. 通常100円で売られているペットボトルの水。富士山の頂上では同じものが500円で売られている。
  2. 「キットカット」は商品自体は昔からほとんど変わらないが、「受験生応援」などといった新たな価値を付加することによって今でも大ヒットしている。
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これらの例を見ると、商品自体は「昔と変わらない」あるいは「他と変わらない」にも関わらず、お客様が価値を感じることで、「原価+利益」以上の価値が生まれるということが分かります。
つまり、モノやサービスを提供する側は、お客様に価値を感じていただくこと、すなわち「価値を伝えること」が非常に重要になってきます。
「伝える」ことと「伝わる」こと
ここから、本セミナーの本題である「プレゼンテーション」のお話です。
先ほど「お客様に価値を伝えることが重要」ということを書きました。ところが、伝える側が「伝えたつもり」になっていても、相手に「伝わって」いなければ意味がありません。
「伝えた」ことが重要ではなく、「伝わった」ことが重要なのです。(私を含めて、エンジニアという職種の人間には「伝えたつもり」な傾向が強いように感じます…)
なぜ、伝えたつもりなのに伝わっていないことが起こり得るのか?
清水氏の話によると、

  • 物事の感じ方は受け取る人によって異なる
  • 人によって関心事が異なる
  • 伝える側が勝手に「伝わった」と思い込む

などが要因と考えられるそうです。
仕事に限らず、日常においてもいくらでも起こり得ることですね…
まとめると、

  • 相手の背景や関心事に気を配り、相手の知っている言葉を使って、相手自身が「気付いていないこと」を引き出す。
  • そこで初めて相手に「伝わる」ことが可能となり、ひいては「価値」を提供することができる。

何よりも、「お客様が何に価値を感じるか」に常にアンテナを張っておくことが大事だと感じました。
(終)