PMI日本支部主催 Chubu 発 第3回セミナー「ワールド・カフェ体験セミナー」

去る2012年3月3日、PMI日本支部中部地域サービスの主催としては3回目となるセミナーが開催されました。(詳細はこちら
今回のセミナーの趣旨は、「ワールド・カフェ」と呼ばれる話し合いの手法を、実際に体験することで学ぼうというものです。
講師として、人財開発コンサルタントの浦野真奈美氏(株式会社エ・ム・ズ)を招きました。
構成は大きき2部に分かれていて、1部目はプロジェクト・マネージャー/マネジメントをテーマとしてワールド・カフェ形式でディスカッションを行い、2部目はプロジェクト・マネージャーとして必要なファシリテーション・スキルやコミュニケーション・スキルについて講義形式で学びます。
ワールド・カフェ体験
ワールド・カフェの最大の特徴は、「対話(ダイアローグ)」を推進するための手法であるという点です。
「対話」と「雑談」、「議論」の違いを簡単に表すと、以下のようになります。

  • 雑談…自由な雰囲気の中でのたわむれのおしゃべり
  • 議論…緊迫した雰囲気の中での真剣な話し合い
  • 対話…自由な雰囲気の中での真剣な話し合い

ワールド・カフェの進め方ですが、数名(4〜6名程度)のグループに分かれて、あるテーマに従って会話を行い出てきた意見やアイデアをグループ内で共有します。ここでは模造紙やポストイットを使います。
しばらく話し合った後、カフェ・オーナーを残してメンバーが自由に入れ替わります。これを数回繰り返すことで、そこで得た気づきを全員で共有できるというものです。「答え」を出すのではなく「気づき」を得るのがポイントですね。
今回は、次の3つのテーマについて3ラウンドに分かれて語り合いました。

  1. マネージャーとしてのコミュニケーション力とは?
  2. 理想的なプロジェクトやマネージャーは?
  3. 理想のプロジェクトに近づくためにやるべきことは?

第1ラウンド、こんな感じでスタートしました。カフェらしくお菓子や飲み物が用意されています。( ´∀`)b
グループは3つで行いました。私はジャンケンで負けたため、1つのグループのカフェ・オーナーを務めました。
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■マネージャーとしてのコミュニケーション力とは?
私のグループで出てきた意見としては、「相手の立場に立つ・背景を理解する」が比較的多かったように思います。あとは、「ステークホルダーを認識する」「非公式コミュニケーションを駆使する」「コトバを共有する」といった意見が出てきました。
■理想的なプロジェクトやマネージャーは?
第2ラウンドでメンバーが入れ替わります。カフェ・オーナーは、先程のラウンドで出てきた意見をざっと説明することで新しいメンバーにも共有します。
理想のプロジェクトとして「お金も時間もあるプロジェクト」という身も蓋もない意見もありましたが(;^ω^)、「メンバーが自立的に活動できるプロジェクト」という意見に集約されたような気がします。
■理想のプロジェクトに近づくためにやるべきことは?
第3ラウンドでは、第1・第2ラウンドの内容を受けて、「では理想に近づくにはどうしたら良いか?」というテーマで対話を行いました。
理想に近づく方法など簡単に見つかるものではないですが、やはり地道に「まずはやってみる」「失敗から学ぶ(教訓を得る)」「人の意見を聞く」といったことの積み重ねが大事だとういうことが、対話の中で気付かされました。
各グループの模造紙を載せておきます。
**マインド・マップ形式で**
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**キーワードを大きく書くことで共有しやすく**
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**「Junji Takada」が気になる・・・**
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マネージャーのためのコミュニケーション・スキル
後半は、コミュニケーションやコーチングをテーマに講師による講義が行われました。
どんな話の流れだったか失念しましたが、講義の冒頭で、今の30代半ばはいわゆる「飲みニケーション」が大嫌いで、逆に20代は飲みに誘われたら嬉しい反面、自分からは言わないそうです。これは先輩たちがなかなか誘ってくれないので、不安に感じていることの反動だそうで、非常に興味深い話でした。
■位置関係
さて、コーチングに重要なのは「信頼関係を築く」ことであることに疑問の余地は無いと思いますが、2人の人が信頼関係を築くために最適なのは、【親和】と呼ばれる、2人が斜めに向きあう位置関係だそうです。
ちなみに、2人が正面を向きあう【正対】(改まった関係、叱るときなど)、真横に並ぶ【平等】(共通の物に向きあってアイデアを出しあうなど)、1人が斜め後ろに立つ【後見】(見守っているというメッセージ)の位置があり、場面によって使い分けると良さそうです。
■5段階の傾聴
「傾聴」には以下の5段階がある、というお話がありました。

  1. 表情
  2. うなづく
  3. あいづち
  4. 要約
  5. くみ取る

■マズローの要求段階
有名な「マズローの要求段階説」です。下にいくほど段階が低くなります。

  • 自己実現の要求
  • 承認の要求
  • 所属の要求
  • 安全の要求
  • 生理的要求

面白いのは、最近の日本では「承認の要求」と「所属の要求」に逆転現象が見られるとのことです。これは、集団に所属するよりも先に周囲から認められたい人が多いことを意味します。
■承認
その「承認」について、面白いお話が聞けたので紹介します。
まず、組織で働く若い人が言われて一番嬉しい言葉は「おはようございます」だそうです。これに、「◯◯さん、おはよう」のように名前を付けると、より効果があがるようです。
また、承認するのに最も大事なのは「褒めること」ですが、本人は褒めたつもりでもそれが相手に伝わっていないことが多いようです。
原因は、人によって褒めて欲しいポイントが違うことであり、それを理解していないと、いくら褒めても心に響かないことになります。
「褒められると嬉しいポイント」には3つのタイプがあるそうなので、紹介しておきます。

  • 結果重視タイプ……少し距離をおいて成果について褒める。舞台を整えるとなお良い。
  • プロセス重視てイプ……コツコツ型の人が多い。距離を縮めて普段の努力を褒める。
  • 独自性重視タイプ……自分が施した工夫を認めて欲しい。インタビュー形式で本人に語らせると良い。

ちなみに私は間違いなく「独自性重視タイプ」です。
最後に
最初はどんなセミナーなのかピンと来なかった(失礼!)のですが、終わってみれば非常に有意義なセミナーだったと思います。
あと、イベント事をブログに書くときは、できるだけ早く(せめて1週間以内に)書かないといけないですね!(;><)
(終)
**参考書籍**