【DAMA日本支部 第4分科会】経営意思決定に寄与するデータモデル

2011年9月7日に都内某所で開催されたDAMA日本支部(以下DAMA-J)の第4分科会に出席してきました。
私は今年の5月頃にDAMA-Jの会員になったのですが、活動拠点がどうしても東京中心ということもあり、愛知県在住の身としては各種分科会(全部で4つある)やカンファレンスに参加できずにいました。
しかし今回は、DAMA-J第4分科会(第2回目)がたまたま仕事で東京出張の期間に重なったため、参加できることになりました。
ちなみに第4分科会のテーマは「意思決定品質を向上させるためのデータモデル活用」です。この第2回目から、メンバーがそれぞれ自分で作成したデータモデルを持ち寄り、それをどのように経営における意思決定に役立てられるかを議論していくことになります。この分科会のメンバーは、ユーザまたはベンダー企業にて主にデータモデリングに従事されている方が多いとのことです。
今回私は飛び入りに近い形での参加ということもあり、もっぱら発表者の方のお話を拝聴していました。φ(゚Д゚ )フムフム…
時間の関係で、発表できたデータモデルは全部で3つ。以下それらを簡単に紹介します。
1)巡回検診の損益分析モデル
検診車で企業や団体を巡回して健康診断を実施する「巡回検診業務」における、損益を分析するデータモデルです。
この業務で重視する主な指標(KPI)は、損益、損益率、ドクター数あたりの利益、検診車の回転率などです。
データモデルとしてER図が紹介されました。特徴的なのは、ある程度データを集計したサマリー的なデータモデルになっているということです。(集計元となるデータモデルはまた別に存在する)
ちなみに損益に影響を及ぼす要素としては例えば次のようなものがあるそうです。
・参加率が悪い(例:学校の先生のように異動が頻繁)
・スタッフの生産性(例:注射をうつスピード)
・検診車1台あたり適切な人数の検診が行えたか(1台あたり55人が損益分岐点)
・etc
2)ガス関連会社の顧客関係モデル
ガス会社の基幹システムと連携しながら、ガス器具等をテリトリーごとに販売するのに役立てるという業務システムのデータモデルです。経営指標というよりも、どちらかというと通常の業務システムでみられるようなデータモデルでした。
このような業務システムの宿命として、名寄せの問題があげられます。
このケースも御多分に洩れず、引っ越しによって入居者が変わったりして基幹側のデータを個人ごとに名寄せ・統合するのに非常に苦労されたとのことです。
それに加え、ガス会社ということで、どうしても管理の対象が「ガスメーター」に向きがちで、なかなか顧客として「人」に意識が向かないという問題があるようです。このシステムも、従来「ガスメーター」を中心に管理していたのを、そこに住む「人」を顧客として管理するような工夫がなされています。
私も過去にガス・水道関係のコールセンターシステムを手掛けたことがあるので、その難しさが痛いほど良く理解できました。・゚・(つД`)・゚・
3)IFW Financial Services Data Model (FSDM)
この日の最後は、金融機関向けのデータモデルであるFSDMの紹介でした。
最初の2ケースはいずれもERモデルによるものでしたが、これは分類学に準じたモデルということで、あまり見慣れないものでした。
ERモデルであれば、エンティティは大きく「リソース」と「イベント」の2つに分類されますが、このFSDMでは「契約」「商品」「場所」「イベント」・・・など9つに分類されます。
また、後えば「郵便物」というひとつのエンティティに対しては、分類学の手法を用いて
・目的 (領収書/私信/・・・)
・タイプ(ハガキ/封書/小包/・・・)
・状態 (開封済/未開封)
・etc
といったように色々な観点で分類していきます。
これによって、システム化の範囲(スコープ)を定義する際に、経営者が判断するのに役立つそうです。
最後に
初めての参加ということであまり発言できませんでしたが、モデリング専門家の方々のお話を直接聞けるのは非常に有意義な体験でした。個人的に普段は業務寄りのデータモデリングしか作成したことがないので、「経営判断に役立つ」データモデルとはどんなものだろう?ということにも益々興味が湧いてきました。
また、ある出席者の方が「他の人が作成したモデルを見るのは非常に勉強になる」と言われてましたが、本当にその通りだと思います。モデリングに限らず、他の人の成果物や考え方に触れることで、自分のスキル向上にも繋がるのではないかと感じました。
最後に、今回はたまたま東京出張と日程が重なったため分科会に出席できましたが、今後はSkypeを使ってのオンライン参加も検討していただけるとのことです。東京に行かなくても分科会に参加できるのは非常にありがたいですね。ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ
(終)


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